今回は自分1人でもより追い込むことができるチーティング法について解説していきます。
- もっと追い込みたいけどもう挙がらない
- 身体に新しい刺激を与えたい
- 反動って意味ないんじゃない?
このように感じている方にオススメの方法です。
トレーニングの効果を一段階挙げる方法の1つですが、注意点もあります。
最後までお読みいただくことで、具体的なやり方やメリット・デメリット、注意点などがわかるようになります。
- 筋トレ歴8年の会社員
- BIG3…220kg→497.5kg
- 21箇所のジム利用経験あり
チーティングとは反動をうまく利用すること
チーティングの語源となる「cheat(チート)」とは、騙す、インチキをする、ズルをするなどの意味を持ちます。
筋トレにおいては反動を使うことを指します。
もう挙がらないというポイント(スティッキングポイント)を反動を使って挙げ、ネガティブ動作(下ろす動作)で効かせるものが主流です。
反動=ズルいし意味ない!
こう思われがちですが、うまく利用すると効かせ方のバリエーションが増え、成長を促します。
チーティング法のメリット
チーティング法で得られるメリットは以下2つです。
- 普通なら扱えない重量で強い刺激を与えられる
- 筋持久力の向上やパンプ、神経系の発達、バルクアップにも効果的
普通なら扱えない重量で強い刺激を与えられる
チーティング法を使うと、普段扱えないような高重量にも挑戦できるようになります。
例えばEZバーカールという種目。
20kg×15回、30kg×6回が限界だとします。筋肥大が目的の場合、8~12回で行うのが定説。
ここでチーティング法を取り入れることで30kg×8回以上も可能になります。
反動を使って挙げ、ネガティブ動作(下ろす動作)で強い刺激を与えることで効果を高めます。
筋持久力の向上やパンプ、神経系の発達、バルクアップにも効果的
通常のトレーニングよりも粘って行うトレーニングになるため、筋持久力の向上やパンプが狙えます。
また扱う重量によって刺激が変化します。
- 「低重量×高回数」の場合、パンプアップが主な目的
- 「高重量×低回数」の場合、神経系の発達が主な目的
神経系とは高重量を挙げるための神経のことを言い、見た目が小さいのに高重量を挙げられる人は神経系が発達していると言えます。
チーティング法をさらに使いこなすと「高重量×高回数」というやり方も可能になり、バルクアップにも効果絶大。
やりすぎは禁物ですが、チーティング法は安全性を徹底できれば全てのトレーニーに効果的なテクニックです。
チーティング法のデメリット
チーティング法で得られるデメリットは以下3つです。
- ケガのリスクが上がる
- オーバーワークになりやすい
- 乱用すると正しいフォームを疎かにしてしまう
ケガのリスクが上がる
チーティング法は自分1人でできる追い込み方法ですが、思わぬケガに繋がることがあります。
まずは具体的なチーティング法の例をご覧いただき、少しずつ取り入れましょう。
オーバーワークになりやすい
チーティング法は通常のトレーニングよりも粘りを必要とし、高負荷のトレーニングになります。
やりすぎると、オーバーワークと言って逆に筋力の低下に繋がることも。
「オーバーワークはない」という考えの方もいらっしゃるため、どの程度が適切なのかは自分で判断する必要があります。
乱用すると正しいフォームを疎かにしてしまう
上級者になるほど最初からチーティング法で行なっても刺激を与えられますが、筋トレ初心者にはオススメできません。
初心者にオススメなのは、あくまでも挙がらなくなった時だけです。
フォームが乱れてしまうことで、対象の筋肉に刺激が入らなくなるからです。
基本的なやり方から、急がずに取り入れてみましょう。
チーティング法に適している種目
チーティング法に適している種目は、アイソレーション種目(単関節運動)です。
アイソレーション種目とは、1つの関節しか動かさない種目のことを指します。
例えばアームカールやサイドレイズ、レッグエクステンションなどがこれにあたります。
チーティング法に適していない種目
チーティング法に適していない種目はコンパウンド種目(多関節運動)です。
コンパウンド種目とは、複数の関節を使った種目になります。
主にBIG3(ベンチプレス、スクワット、デッドリフト)がこれにあたります。
ケガのリスクが高いため、むやみに取り入れるのはやめておきましょう。
この場合には別の追い込み方法がオススメです。
しかし、この中でもベンチプレスはコンパウンド種目でもやりようがあるため、この後の具体的なチーティング法の例で説明します。
チーティング法のやり方・注意点
チーティング法のやり方や注意点を説明していきます。
- 具体的なチーティング法のやり方一例
- 最初からチーティング法を使わない
- オーバーアクションしないようにする
- フォームが安定しない筋トレ初心者には必要ない
具体的なチーティング法のやり方一例
チーティング法のやり方を簡単に説明します。
まずは挙がらなくなるまでトレーニング。
挙がらなくなったら、適切なやり方(後述)でスティッキングポイントを通過するぐらいフワっと反動を使います。
回数は1~5回程度が多いと思いますが、反動を使っても挙がらなくなったら終わるという設定でも大丈夫です。
適切なやり方を具体的に一覧にしましたのでご覧ください。
- 主な対象部位…胸
- やり方…ケツ上げ、胸でバウンド
- 注意点
- 胸は反ってもいいが腰が反らないようにする
- 激しいバウンド胸骨損傷につながる
- 乱用すると肩や肘を痛める可能性がある
- 主な対象部位…背中
- やり方…ジャンプして上で耐えながらゆっくり降りてくる
- 注意点
- 肩甲骨が上がらないようにする
- 力が残っていない状態で腕を伸ばしきると肩を痛める可能性がある
- 主な対象部位…背中
- やり方
- 少し身体を浮かせて腕を少し曲げてから重力を使って下げる
- 上体を反らす
- 注意点
- 肩甲骨が上がらないようにする
- 力が残っていない状態で腕を伸ばしきると肩を痛める可能性がある
- 主な対象部位…肩
- やり方…膝のクッション使う、上体を振る
- 注意点
- 疲れると親指側から挙げてしまいがちだが、小指側から挙げる意識をする
- 重りを挙げる意識より、肘を挙げる意識をする
- 主な対象部位…上腕二頭筋
- やり方…膝のクッション使う、上体を反らす
- 注意点
- 上体を反らしすぎると腰を痛める可能性がある
- 肩が上がると肩を痛める可能性がある
- 主な対象部位…大腿四頭筋
- やり方…腰を浮かせてから反動を使って挙げる
- 注意点…挙げた時に腰は落として膝を伸ばしきる
最初からチーティング法を使わない
トレーニング中に挙がらなくなってきてからチーティング法を使いましょう。
挙がらないポイント(スティッキングポイント)を通過させるためだけに、少しだけ反動を使います。
あえて最初からチーティングを使うやり方もありますが、初心者のうちは最後の数回だけに留めておきましょう。
オーバーアクションしないようにする
なんとしてでも挙げる!と言わんばかりにブンブン振り回すのは初心者のうちはオススメしません。
陥りがちな間違いとして、鍛えることよりも重りを挙げるのが目的になってしまうこと。
重りを挙げるより、対象の筋肉を使って挙げることが目的となります。
目的と手段を間違えないように注意しましょう。
フォームが安定しない筋トレ初心者には必要ない
まだフォームが安定していない初心者はケガのリスクが上がります。
チーティングの反対の意味で、反動を使わないことをストリクトと言います。
いろいろな情報があると思いますが、まずはストリクトでフォームが安定してから取り入れましょう。
チーティング法の落とし穴
チーティング法を使うと、普段持てない重量が持てるようになります。
しかしもっと軽い重量で行なっている他のトレーニーのほうが成長が早いという現象も…。
これは先述したように、重りを挙げることが目的となっている可能性が考えられます。
つまり対象の筋肉に負荷がかかっていなければ本末転倒なのです。
以下はバーベルでのアームカールの例。
- A.ストリクトに20kgで挙げ、上腕二頭筋に20kgの負荷をかけられる
- B.チーティング法で25kgを挙げ、上腕二頭筋に19kgしか負荷がかかっていない
Bのように、チーティング法の恩恵を十分に受けられないこともあるため、効き方をよく分析する必要があります。
このようなテクニックの落とし穴に掛からないよう、正しく用いましょう。
いろいろな追い込み方法を組み合わせて追い込む
チーティング法で追い込む方法をお伝えしてきましたが、追い込む方法は他にも沢山あります。
以下のリンクから解説記事をご覧ください。
ある程度同じトレーニングをしていると、身体が慣れてきてトレーニング成果が出にくくなります。
いろいろな追い込み方法を組み合わせていくことで、トレーニングに新たな刺激が生まれ、停滞を回避できるでしょう。
対象部位に効かせるためにギアを使用する
チーティング法で追い込む前に、狙っている部位よりも先に疲れてくる部位があったり、フォームが崩れてしまうことがあります。
トレーニングギアと呼ばれる筋トレグッズを使用することで、より狙った部位のみを追い込むことができます。
詳細はトレーニングギアをまとめたこちらの記事をご覧ください。
それぞれのトレーニングギアの使い方・効果・選び方・おすすめ商品もまとめていますので、ぜひご覧ください。
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チーティング法で一段階ステップアップしよう
チーティング法について解説してきました。
チーティング法は、無意識に使っていた人もいるかもしれません。
筋トレ超初心者さんにはまだ必要ではありませんが、フォームが安定してきたら少しずつ取り入れてみてください。
効果的に使えるようになればトレーニーとして一段階ステップアップできるでしょう。
ぜひトレーニングにお役立てください。
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