今回は限界を突破する方法で有名なフォーストレップについて解説していきます。
- 思うように筋トレの成果が出ない
- 最近トレーニングの刺激が弱く感じる
- もっとパンプ感や筋出力を高めたい
このような悩みを感じている方にピッタリな方法です。
誰かに補助してもらうことが基本ですが、種目によっては1人でもできます。
- 筋トレ歴8年の会社員
- BIG3…220kg→497.5kg
- 21箇所のジム利用経験あり
フォーストレップとは限界からさらに補助の力を借りて追い込む方法
フォーストレップとは、限界からさらに補助の力を借りて追い込む方法のことです。
「もう挙がらない…!」という限界からさらに2回、3回と補助してもらいます。
補助者に付いてもらうことが基本ですが、片手でできる種目や、マシンの形状によっては自分で補助することも可能です。
「フォーストレップ」「フォースドレップ」「フォーストレップス」の違い
- 強行、強制などを意味する「forced(フォースト)」
- 繰り返し、反復などを意味する「repetition(レペティション)」
この2つの単語を組み合わせてフォーストレップと言います。
スペルから「フォースド」と読みがちですが、発音記号「fɔ́ːst」を見るとわかる通り、正しい読み方は「フォーストレップ」。
「フォーストレップス」と呼ばれることもありますが、複数形になっただけで意味は同じです。
「フォーストレップ」や「フォーストレップ法」が一般的なため覚えておきましょう。
フォーストレップのメリット
フォーストレップで得られるメリットは以下2つです。
- 強い負荷を与えることができる
- ケガのリスクが少ない
強い負荷を与えることができる
自分の限界を超えてさらに追い込むため、普通に行うよりも強い負荷を与えられるのが大きなメリットです。
例えばベンチプレス60kgを10回挙げるのが限界の場合。
10回を自分1人で挙げきった後に、補助者に手伝ってもらい、さらに2~3回挙げます。
10回だけで終わった時よりも強い負荷のトレーニングになるため、筋肥大や筋力アップに繋がり、成長が期待できる効果的な方法です。
ケガのリスクが少ない
トレーニング中のケガは以下の時に起こりやすいです。
- 筋肉や関節の疲労が蓄積し、無理しすぎている状態の時
- フォームが乱れた時
フォーストレップでは補助者がいるため、万が一の時も安全に行うことができます。
例えばベンチプレスの場合、セーフティバーがあれば安全性は高いですが、完璧ではありません。
セーフティバーのみよりも、補助者が常にサポートしている状態のほうが安全です。
また限界近くになると、フォームが乱れることがあります。
フォームの乱れもケガのリスクが高まるNG行為。
「潰れても補助者がいるから大丈夫」という気持ちでフォームを安定させることを優先しましょう。
フォーストレップは「補助」という意味合いが強いですが、「ケガを防止する」という観点でも非常に役立つ方法です。
フォーストレップのデメリット
フォーストレップのデメリットは以下2つです。
- 補助者のスキル次第で効果に差が出る
- オーバーワークになりやすい
補助者のスキル次第で効果に差が出る
経験豊富な補助者は、適切なタイミング、力加減で補助してくれます。
また違和感があった際には瞬時に対応してくれるため、メンタル面でのサポートも実感できます。
自分の身を委ねることになるため、できるだけ経験が豊富な人にお願いしましょう。
オーバーワークになりやすい
サポートをしてもらうと、1人でやるよりも高回数になります。
やりすぎると、オーバーワークと言って逆に筋力の低下に繋がることも。
「オーバーワークはない」という考えの方もいらっしゃるため、どの程度が適切なのかは自分で判断する必要があります。
フォーストレップのやり方・注意点
フォーストレップのやり方や注意点を説明していきます。
- 補助のやり方
- 回数設定
- トレーニー(補助してもらう側)の注意点
- 補助する側の注意点
補助のやり方
補助する側の手腕によって、トレーニング効果に大きく差が生まれます。
一言にフォーストレップと言っても、やり方は1つではありません。
ここでは一例をご紹介します。
- 挙がらなくなったところ(スティッキングポイント)を手伝う
- テンポが落ちてきたら補助する
挙がらなくなったところ(スティッキングポイント)を手伝う
挙がらなくなる地点のことをスティッキングポイントと言います。
最初に挙がらなくなるポイントは、挙上動作の中間辺りである場合がほとんどです。
疲労が溜まるほど、スティッキングポイントはボトム付近へと寄っていくイメージです。
補助者はスティッキングポイントを超えられるように手伝います。
例えばベンチプレス60kgを挙げる際、59kg挙がる力で押しているとします。
補助者は足りない分の1kgを加えるだけで、一気に挙げることはしません。
そしてネガティブ動作(下ろす動作)は添えるだけで、力は加えません。
そして次は55kg挙がるくらいの力にパワーが落ちていたら、足りない分の5kgを加えて挙げる。
ネガティブ動作でほとんど力が入っていないと判断した場合にはその分の補助をしましょう。
これを繰り返すイメージです。
テンポが落ちてきたら補助する
一定のテンポをキープするように行うフォーストレップの場合、高回数で行う場合に取り入れることがあります。
例えばベンチプレス60kgを20回挙げる場合。
12~15回くらいから段々とペースが落ちてきたとします。
補助者はペースが落ちてきたと判断したタイミングでサポート。
ネガティブ動作(下ろす動作)でも必要に応じて力を加えます。
回数設定
回数設定は、限界からさらに2~5回程度の場合が多いです。
補助し始めるタイミングによっても変わってきます。
- ネガティブ動作(下ろす動作)でストンと落ちてしまったら
- 目標設定回数に到達したら
このようなタイミングで終了するのが目安です。
トレーニー(補助してもらう側)の注意点
トレーニー(補助してもらう側)の注意点は以下2つです。
- フォームがブレないように注意する
- 最後まで脱力しない
フォームがブレないように注意する
これはフォーストレップに限ったことではありませんが、限界付近になるとフォームが乱れてしまうことがあります。
フォームの練習としてもフォーストレップは有効な手段の1つ。
最後まで補助者を信じて、理想のフォームを貫くことを意識しましょう。
最後まで脱力しない
補助者を信頼しきっているからといって、途中で脱力したり手を放してしまう方がいます。
ベンチプレスで限界を超え、手を放してしまうのは初心者に多い印象です。
手を放してしまうと、補助者への負担が一気に大きくなり、落下してしまう危険もあります。
扱う重量が軽ければ問題ないと言いたいところですが、重量に関係なく最後まで脱力したり手を放したりしないように注意しましょう。
補助する側の注意点
補助する側の注意点は以下3つです。
- 軌道に沿って挙げる
- 一気に挙げない
- トレーニーの力が残っていない状態で離さない
軌道に沿って挙げる
補助者は動作の軌道がブレないように細心の注意を払います。
補助者に大きな負荷が乗ることはあまり多くないため、軌道の維持に努めましょう。
一気に挙げない
経験の浅い補助者がよくやってしまいがちなのが、一気に挙げてしまうこと。
スティッキングポイントで補助するまでは良いのですが、その先はトレーニー本人に挙げさせてください。
必要最低限の補助でトレーニング効果が最大化されるということを念頭に置いておきましょう。
トレーニーの力が残っていない状態で離さない
補助し始めた時から、ネガティブ動作(下ろす動作)で力を加える必要はほとんどありません。
しかしトレーニーは限界を超えているため、ストンと脱力してしまうことがあります。
例えばベンチプレスで脱力してしまうと、胸に落下してしまい、思わぬケガに繋がります。
補助者は万が一のことを想定し、手を添えて身構えておきましょう。
自分でフォーストレップをする方法
自分でフォーストレップをする方法について説明します。
対象は大きく分けて以下3つです。
- 片手で行なえる種目
- 左右連動しているマシン
- その他自分で補助しやすい形状のマシン
片手で行なえる種目
片手で行なえる種目として代表的なものはダンベルアームカール。
右腕を鍛えている場合に左手で補助します。
手首やダンベルなど、軌道がブレにくく、サポートしやすいところを持って行いましょう。
片手で行うケーブルのラットプルダウンも対象です。
左右連動しているマシン
メーカーによって異なりますが、左右連動しているチェストプレスやショルダープレスなどが対象です。
左右連動しているマシンを片手で行い、もう一方の手で補助するやり方です。
レッグエクステンションやレッグカールもこの方法で片脚ずつ鍛えると、1人でフォーストレップが可能となります。
その他自分で補助しやすい形状のマシン
自分で補助しやすい代表例はレッグプレスマシンです。
メーカーにもよりますが、レッグエクステンションの角度調整レバーを腕で引っ張るというやり方ができるマシンもあります。
いろいろな追い込み方法を組み合わせて追い込む
フォーストレップで追い込む方法をお伝えしてきましたが、追い込む方法は他にも沢山あります。
以下のリンクから解説記事をご覧ください。
ある程度同じトレーニングをしていると、身体が慣れてきてトレーニング成果が出にくくなります。
いろいろな追い込み方法を組み合わせていくことで、トレーニングに新たな刺激が生まれ、停滞を回避できるでしょう。
対象部位に効かせるためにトレーニングギアを使用する
フォーストレップで追い込む前に、狙っている部位よりも先に疲れてくる部位があったり、フォームが崩れてしまうことがあります。
トレーニングギアと呼ばれる筋トレグッズを使用することで、より狙った部位のみを追い込むことができます。
詳細はトレーニングギアをまとめたこちらの記事をご覧ください。
それぞれのトレーニングギアの使い方・効果・選び方・おすすめ商品もまとめていますので、ぜひご覧ください。
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フォーストレップで効率よく筋力&バルクアップしよう
フォーストレップについて解説しました。
さらに他の追い込み方法を組み合わせると、より成長を促進させることができるためオススメです。
必要に応じてトレーニングギアも利用すると、一気に飛躍する可能性もあります。
ぜひトレーニングにお役立てください。
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